ライターイチキューゼロイーのライブ
どこから伝えればいいだろう
初ライブに行って感激したと言う話。
そのライブは一言で言えば、臨場感というより、体温と呼ぶべき血の通った「生き様」について考えさせられた。
書きたい事が思い出した順で膨大になっていくので、それを時系列に整理して書いていこう。
3月9日
ツイッターのDMでライブのチケットを予約。
この日はその後、良い買い物を沢山した日だったのを覚えている。
〜1ヶ月の間にも、出来心で髪を染めたり、30歳になったり、新元号が発表されたり、“日々”が過ぎていく(割愛)〜
【ライブ当日】
4月13日
9:50
ギリギリまで服や髪型に悩む。
ここまで容姿に気をつけたのはいつぶりだろう。
そして2時間近くかけて移動。
会場近くのとんこつラーメン店で昼食。
店内はカープとベイスターズのユニフォームを着たお客さんばっかりで賑わっていた。野球の話はてんで分からないのでBGMの様に聞き流した。
13:04
ライブ会場となった濱書房に入場。まだ開場して間もない。
受付の方に声をかけ、予約の名前を伝え金額を払う。
ドリンク引換券を受け取り、雑談などをしてリストバンドを巻いてもらい、グッズ販売の様子を見て、まだライターイチキューゼロイーの品が出ていなかったため外へ。
念のためメンバーのあべあすさんにDMでグッズ販売について聞いたら、販売はライブ後との事。とても丁寧に返事を頂いた。
近くにはワールドポーターズや赤レンガ倉庫があり、こういった機会だからこそ普段来ない周りの景色も楽しんだ。
14:58
横浜を歩いて回ってからライブハウスに戻る。
前のバンドの演奏が終わって入れ替えとなり人が動く。
少し歩き疲れていたが、扉を抜けると暗転した異空間の非日常さが疲れを吹き飛ばしてくれた。
ステージに向かって左端の最前列についた。
ステージはまだうす暗く、誰がメンバーで誰がスタッフかわからない。
目の前で何人もの人が大小様々な機材を運び出し、忙しく運び込む。
この人がメンバーかな?と顔を見たり、調整のために少しだけ出すドラムの音にいちいち痺れていて飽きない。
いとうりなさんもいた。本人だ!と感動のあまり常連の方に向かって手を振っていたのに自分も手を振ってしまった。視線が釘付けになる。
ここで思ったことは、音合わせは、良い音のライブを作るために非常に繊細な作業という事。限られた時間の中で、ハコの大きさ、人の位置と距離、音の反響、壁の吸音、自身の調子などを加味して細かな調整をメンバー、会場スタッフ、会場音響としているのが半径2m位の距離で行われているのだ。(予想)
これを目の当たりにしてテンションが上がらないわけがない。
時間いっぱいまで調整をして、調律が終わった様子でメンバーがはけていった。
【いよいよライブ本番だ!】
暗 転
煌々と照らされるステージとアリノスフェスのナレーション
「ライターイチキューゼロイー!」の声とともに入ってくるメンバー。大きな拍手。
いとうりなさんが出てこない。
そのままライブが始まった。
1曲目
爆音の弾き始めとともに勢いよく飛び出してくるいとうりなさん!その演出に一気に盛り上がりを増す会場!
至近距離で爆弾を浴びたように全身の服が振動する。
音がスモークのように充満して会場を取り巻いているのだ!
Photo by ハギワラ ヒカル様 (Twitter @jr0330)
感動で始まった1曲目は「おとぎの国の招待状」。
「ある日突然意味のない事が意味を持ち歩き出す」という歌詞がとても好きな曲。
アルバムを買ってから、日々ライターイチキューゼロイーの曲を聴きながら過ごしていた。楽しい時も、苦しい時も、悲しい時も。
無意味にも思える日々も沢山あった。
それがライブで同じ曲を聴く事で、日々を思い出してどんな日も意味があると感じ、意味を持ち始めたことに感動を覚えた。
まさに歌詞のままだ!
以降、ずっと号泣( ;∀;)
2曲目、「宙ぶらりん」
PVがとてもレトロで気に入っている曲。ほぼ全部歌詞が言えるから一緒に歌った。大きく叫んでも全然自分の声が聞こえない!これがライブハウスか!楽しい!
ライブバージョンでいとうりなさんもアドリブが入っていてここでしか聴けない音に感動。あはんをここまで上手に出せるのはすごい。
PVや曲を聴くだけでも十分独特で楽しい世界観を感じていたが、ライブではその楽曲の世界観に自分が入り込んで感じることができる。
これはライブに来てみないと分からないので是非みに来てほしいところ。
Photo by ハギワラ ヒカル様 (Twitter @jr0330)
ギターの西原さんは静かに、そして曲全体のペースを作るように激しくギターを弾いていた。
途中目視50cmまで近寄ってきてピックさばきを見せつけられた。いいんですかってくらい、さわれそうなくらい近くで。
額を見ると、熱演でうっすら汗がライトに照らされていて、とてもダンディなエロさが出ていた。ここまで絵になるギタリストが居るのか…
3曲目、「まぶしくて」
「まぶしくて まぶしくて」とリフレインする歌詞が、時間をゆったりとさせ、「素直になれば成る程に残酷なことに慣れていく」と言う歌詞が本質を突いてくる。思わず胸を鷲掴んだ。
切ない曲で涙腺崩壊が止まらない。
この曲は最初から最後まで歌詞とメロディーが包容力を持っていて、聴いているだけで許された気持ちになる。「刹那的な永遠」を感じる。
胸が苦しい…
Photo by ハギワラ ヒカル様 (Twitter @jr0330)
この時だったか小玉さんが左手小指に薬の小瓶の様なものを付けていた。弦を押さえるのに効率的なテクニックだなと思った。
4曲目、新曲の「なにもいわないで」
新曲ということで、歌詞も集中して聞くために目をつぶって聴いた。途中から、今度は目を開けてステージ全体を楽しんだ。歌詞は曲がリリースされてからじっくり味わおうと思う。
いとうりなさんの歌う様子を見た。マイクにキスするくらい近づけて歌っていた。
ガン見し続けた時、何度か目があった気がした。
とても色っぽかったり、天真爛漫な表情をしたり、躍動感あふれる動きも多く、会場を縦横無尽に動き回り、表現が豊かな人だと心底感じた。会場のファンへの煽りも痺れる!
いとうりなさんのネイルがキラキラと反射して動きもより大きく見え存在感を増していた。
5曲目、「あおい」
過ぎていった時間を感じる疾走感のある曲。
メルロ=ポンティの「過去は未来の中にあり、未来は過去の中にある」という言葉を思い出す。
咽び泣き続け顔が涙でぐちゃぐちゃになりながらも曲に乗り手を叩く。
(感極まっていて記憶が曖昧だったため初稿ではこの部分が抜け落ちていました。訂正しました。)
6曲目、最後はやっぱり「パンドラ」!!!
イントロが流れた瞬間から、号泣が笑顔に変わった!
Photo by ハギワラ ヒカル様 (Twitter @jr0330)
自然と笑顔でヘドバン。この曲は「OK」と迷うけど一番ノリノリの曲だと思う。
ファンが揺れる。メンバーも揺れる。会場の一体感を感じた。
「あなたのためのこの秘密 私のためのこの秘密 誰にも言えないこの秘密」
リズミカルな歌詞も大好きだし、ランウェイのフラッシュ撮影の様なカッコイイ曲調も私の心を360度から刺してくる。
世の中には開けてはいけないパンドラの箱が確かにあると感じているから、その一つを開けてしまった今の私にとっては、それはそれはとても深い意味を持つ曲である。
あべあすさんのBassも一際カッコよく、そのギャップ?に惹かれた。か細い感じの方だけど、出す音はど迫力!
5曲目でやっと膝を使って体を揺らすことができる様になったけれど、名残惜しくライブは終了を迎えた。
拍手喝采。拍手を終えたくなかった。会場の時間が許せば、アンコールをしていただろう。
【ライブ後】
音がなくなって気がつく、ボーッとした耳鳴りをしている。声がよく聞こえないしライブの余韻もあってふわふわしている。
ライブ後はメンバーの方皆さんとお話ができて、最高のライブだった事を伝えられた。いとうりなさんには購入したアクセサリーのお礼と、ライターイチキューゼロイーの歌詞が哲学的だと伝えられた。
【曲の積載量】
ライブは日常あってのライブ、普段から聴いてきたからこそ積み重なった思いが涙腺を決壊させたのだと思う。
そしてライブ後いとうりなさんから頂いたメッセージで「つらいおもいもライブに来てたのしんでくれたこともぜんぶ含めてまたわたしたちの曲が新しく聴こえてくるのを楽しんでくれたら嬉しい」という言葉をいただいた。
その通り、またこの曲たちに思い出を載せていこうと思います。
それだけ積載量のある曲です。
以上、ライブ初参加の感想でした!