Metamorphosis

躁鬱日常変化の定点観測

アルゴリズムから逃げたくて占いに行った30歳の誕生日

結果から言おう。

30歳になって初日から私は変わった。

29.9歳までの自分の考え方を過去のものとし、乗り越えることができた。

 

−朝

白いネズミたちは灰色の大きな泡となって消え、それに巻き込まれた人もブクブクと溶けて消えていった。

人類の数もだいぶ少なくなってきたが、ハツカネズミの数はどんどん増している。

このままでは人類が絶滅してしまう。

なぜこんなことになってしまったのか。

もう人類に残された時間は少ない。

数でネズミが支配するのは時間の問題だ。

 

たまごの殻のような薄く中身のない恐怖感で目が覚めた。

 

 

−朝食を食べ、歯医者へ向かう

30歳になってまず行ったのは、虫歯の治療だ。

前々から痛かった前歯を近所の歯科でみてもらったら、既に神経まで虫歯が進行していて手遅れだった。

そのまま神経を抜いて歯が一本死んでしまった。

誕生日なのに歯が死んだ。

生物学的にも自分が命ある生命体という事を意識せざるを得なかった。

 

−新宿へ

 

私は常識というものが嫌いで、いつも何か変わった事をしたがっている。

そして私たちの生活は、どのように動いても結局大きい枠での「動線」に沿って動いているのだと思う。それは言い方を変えるとフレームワークとかアルゴリズムの様なもので、見えないうちに私たちの判断、選択を誘導しているものと考える。

インターネットで検索し上位に来た情報から「正しい」とされる情報を目にし、その中から誕生日の行動を選ぶのが嫌だった。

凡庸な選択、凡庸な喜び、凡庸な価値判断から逃れたくて一番意外と“考える”選択肢を実行したかった。

 

ここで言う「凡庸な常識」とは、人間主義的な資本主義社会における、中流階層の常識と定義しておく。

(資本主義社会がダメで社会主義がいいとかそう言うイデオロギーの話ではないし、私は一つのイデオロギーに傾倒しない。)

 

当てもなく、新宿を歩いた。

 

西口から東口へ向かい、歌舞伎町方面へ。

役所を過ぎ、昼のゴールデン街にたどり着いた。

 

 

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写真はゴールデン街の裏路地

 

狭く立ち並ぶスナック、バーは夜になれば人で溢れ近づきがたいギラギラとした通りになる事を想像させる。

迷路のようなごちゃごちゃとした町並みは、おそらく建て直しをしてしまうと消防法などで無くなってしまう景観だろう。

ガスの臭い、迷路のような町並みがどこか私の心情と似ていてとにかく歩き回った。

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−占いの館へ

西洋的なロジカルで合理的な判断をアルゴリズムによる解とするならば、東洋的、神秘主義的な判断をアルゴリズム外の行動と捉えても良いのではないかと考えて、手相を占ってもらう事に。

 

結果も含め、次回へつづく